元和菓子職人でグルメ食品バイヤーのRyoが、実際に食べて本音で書く「プロの口コミ」ブログです。
Ryoの自腹で評価
全国のおみやげを実際に食べて紹介する「おみやげ」、今回は京都で人気の「祇園辻利」さんの抹茶スイーツ「ぎおんの里」をご紹介します。
京都土産はこちらもおすすめです。
「ぎおんの里」のおすすめポイントは?
抹茶がほんのり香る、京都らしいイメージそのままの「ぎおんの里」。手に入りやすく、甘すぎず苦すぎずのクセのない味なので、だれにでも好かれやすい風味です。幅広い世代、性別の方に配りたい方にぴったりのお土産です。
「ぎおんの里」はどんなお菓子?
「ぎおんの里」はホワイトクリームを抹茶入り薄焼きせんべいで包んだ、筒状のお菓子です。祇園辻利さんでは味違いの「つじりの里」をはじめとする様々な抹茶菓子を製造販売しておられますが、この「ぎおんの里」は各地駅構内の目立つ場所でよく販売されています。
おしゃれなパッケージなうえ、おみやげとしては比較的安価なこともあり、祇園辻利さんのお菓子の中ではおそらく、トップレベルの販売量を誇っているのではないかと思います。
売店で時々見ていると、袋入りの21本入りがもっともよく売れているようです。個包装されていて、数も多いので、職場や学校で配るのにもよさそうです。
「ぎおんの里」はおいしい?どんな味?
「ぎおんの里」はホワイトクリームを抹茶を練りこんだおせんべいで包んだお菓子です。草加せんべいのような噛み応えのあるおせんべいではなく、軽い食感のごく薄く焼いた卵せんべいなので、洋菓子にかなり近い味わいです。
鮮やかな緑が印象的な「ぎおんの里」ですが、驚いたことに原材料に着色料は使用していません。抹茶だけで爽やかな色合いを演出できるのは、開発時点でかなり手間暇をかけて、焼き時間や温度などを調節されたのだと思います。
クリーム、おせんべいとも、食感はかなり軽い味わいです。色は濃い抹茶色ですが、「the 抹茶」のような濃厚な味ではありません。ほのかに香る抹茶が全体を引き締めているので、後味もやさしい印象でした。
「誰にでも好かれる」やさしい味わいが持ち味ともいえます。
「ぎおんの里」の原材料
砂糖(国内製造)、ショートニング、小麦粉、全卵、脱脂粉乳、コーンスターチ、抹茶、クリーム、デキストリン/ 香料、(一部に小麦・卵・乳成分を含む)
「ぎおんの里」はどんなパッケージ?
一番売れ筋と思われる21本入りは、シンプルな袋入りです。枯山水や石臼を連想するようなおしゃれなデザインの袋になっています。
「つじりの里」の中は安心の小分けパック。個包装だと気兼ねなく配れるのがよいですね。外の袋はシンプルですが、個包装は和紙を思わせる高級感のある仕上がりになっているので、京都のおみやげらしいちょっとしたクラス感も演出できます。
個包装のなかは、かなりぶ厚めのアルミ蒸着パックになっています。このタイプのパックはお菓子に大敵の湿気や光をシャットアウトしてくれる優れもの。そのかわり、包む材料としてはかなりお高めです。
作りたての風味が長持ちするので、お買い物をされるかたにもメリットがあるパッケージになっています。
「ぎおんの里」の価格は?
数によって価格が変わりますが、8本税込み594円からあります。お土産で一番売れ筋と思われる21本入りは税込み896円、単純計算で1本あたり約43円です(価格は2023年10月現在)。
「ぎおんの里」と「つじりの里」の違いは?
「ぎおんの里」と「つじりの里」はおなじ「祇園辻利」のお菓子で、基本的には同じタイプです。「ぎおんの里」は周りの皮になるせんべい部分に抹茶が練りこまれています。いっぽう「つじりの里」は、薄焼きせんべいの中に抹茶クリームが入っています。
ぱっと見ための鮮やかな色あいは断然「ぎおんの里」のほうがインパクトがありますが、「つじりの里」のようにクリームに抹茶が入っているほうが、抹茶の味が口の中に広がって、よりお茶の風味を楽しめます。
21本入りの場合、どちらも同じ価格なので、お好みで選ぶとよいでしょう。
「祇園辻利」について
祇園辻利は1860年、宇治で創業しました。明治時代に台湾で開業、終戦後は京都の祇園に店を構え再出発したお店です。京都では比較的新しいお店といえますが、その分、チャレンジ精神と「広く重宝されるお茶・お菓子を作る」気概のある企業の印象があります。
「ぎおんの里」の感想
ピンポイントで誰かにあげるとしたら、個人的にはもう少し個性のあるお菓子を選ぶと思います。
裏をかえせば、たくさんの人にちょっと喜んでもらいたい、そんな時にはぴったりのお土産になるお菓子だと感じました。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。
おみやげ選びの参考にしていただければ幸いです。