【バイヤー解説】黒酢とは?おすすめ簡単レシピ、普通の酢との違い、作り方

Ryo

グルメ食品バイヤーのRyoです。ブログでは実食して、家族にもすすめたい食品をご紹介しています。

今回は私も毎日飲んでいる、鹿児島県霧島市の壷造り黒酢をご紹介します。霧島市内、福山町を中心に作られている、屋外の壷で醸造するめずらしいお酢です。

目次

鹿児島の壷造り黒酢はどんな味?

酸味はまろやかで、ツンとするようなすっぱさは控えめで食べやすい味わいです。
良質な米酢はフレッシュな果実を思わせるさわやかさがありますが、黒酢は長期間熟成しているため、口に含むと独特のお米や麹の甘さもほのかに感じる余韻があります。

Ryo

Ryoはふだん、おもに肉料理や炒め物系、ドリンクとして飲むのは黒酢、和食はお気に入り米酢と使い分けています。

一般的な熟成期間は6か月から1年。スーパーで一般の調味料として市販されているものは写真のような琥珀色です。

熟成期間が増していくと、「黒酢」の名前どおり琥珀色から黒褐色に変化していきます。

黒酢ドリンクの飲み方と飲むタイミング

黒酢の取り入れ方で一番手軽な方法のひとつが黒酢ドリンク。ほのかにお米の香りを感じる味で、そのまま水でうすめるだけでも十分美味しくいただけます。

黒酢の効果を最大限に引き出すのは朝食か昼食の食中から食後です。黒酢の成分を吸収しやすいお食事中や、食後に飲むのがおすすめです。また、運動前や運動直後に黒酢を飲むと、ダイエットをサポートしたり、疲労が軽くなるのに役立ちます。

反対に、朝起きてすぐや、ごはんの前、お腹がすいている時に黒酢を飲むと、胃に負担がかかる場合があります。また、黒酢を薄めずそのまま飲むのも同様です。お料理に使ったり、薄めてドリンクとして飲みましょう。また、量はほどほどにしておくのがおすすめ。

黒酢を使った簡単なレシピと、黒酢ドリンクの作り方をご紹介しますので、参考にしてみてください。

全部まぜるだけ!黒酢を使った簡単レシピ

黒酢ドリンク

黒酢ドリンクは壷造りの黒酢らしい、まろやかな酸味と後味のさっぱりとした口当たりが心地よい飲み物です。黒酢を薄めて飲むので胃に負担も少なくおすすめです。

 ①(夏におすすめ)黒酢スポーツドリンク 

Ryoが夏場持ち歩いている簡単黒酢ドリンクです。
500mlのスポーツドリンクに小匙1杯ほどの黒酢を混ぜるだけで完成です。
スポーツドリンクの甘さが黒酢で引き締められ、より飲みやすくなります。
お出かけ前に冷凍庫で凍らせて、少しずつ飲むと温度も味もさわやかです。

Ryo

黒酢ドリンクは酸を含んでいるため、一般の保冷水筒に入れると水筒が傷む場合があります。説明書などを確認してみて下さい。

 ②(冬におすすめ)柚子黒酢ドリンク

ぬるめのお湯、スライスした柚子、はちみつ、黒酢
熱めのお湯で作ると黒酢の酸味が際立つので、はちみつが溶ける程度の温度がおすすめです。柚子とはちみつの代わりに、柚子茶と黒酢でも美味しくいただけます。

お料理

黒酢は特に豚肉や油、オイスターソースのような甘みとコクのある食材と好相性。特に甘みのある豚の脂は、黒酢のやわらかな酸味がほどよく引き締めてくれます。酢豚にも黒酢がよく使われているのも納得です。

とんかつ用黒酢だれ

黒酢 大さじ¾
砂糖 大さじ1
ごま油 小さじ½
しょうが みじん切り
長ネギ みじん切り

全部混ぜるだけの簡単黒酢だれ。唐揚げのたれとしてもおすすめ。砂糖とごま油で口当たりがよく、薬味も入ってお肉がさっぱりいただけます。

作り置きに最適!キャベツの黒酢漬け

千切りキャベツ 適量
黒酢 浸るくらい
唐辛子 キャベツ1/2につき2-3本
お好みで しょうが

道具:ファスナーつきビニール袋

ファスナー付きビニール袋に千切りキャベツを入れ、黒酢をキャベツがひたるくらいひたひたに入れます。お好みで唐辛子や生姜を加え、軽く混ぜたらファスナーを閉じて冷蔵庫へ。
キャベツも生姜もそのまま、ピクルスや酢の物の感覚でいただけます。

ほかにも蒸し鶏やチャーシューの薬味、炒め物、酸辣湯などのスープ、さしみのつま
など幅広く活用できます。

Ryo

そのほか、シンプルにふくらみのある香りとスッキリとした後味を活かして、ところてんにそのままかけるのもおすすめですよ。

壷造り黒酢の成分

成分としては一般的な米酢より、酢酸、アミノ酸やペプチドを豊富に含んでいるのが特徴です。特にアミノ酸は、体内で合成できない必須アミノ酸9種類のうち、8種が黒酢に含まれています。黒酢は原材料に使用する米の量が一般的な米酢の約5倍もあり、精製された多量の米を長期間熟成することで、アミノ酸量が増えると考えられています。

黒酢の効果

江戸時代後期に創業した坂元醸造さんによると、昭和40年代に福山で黒酢づくりがすたれ、最後の一軒になった坂元醸造の当時のご当主は廃業を決断。それが親族が経営する薬局に置いて販売したところ好評だったため、生産を継続したそうです。

ネット上ではダイエット、白髪への効果をうたうサイトもありますが、私たち食品のプロの間では、基本的に「食品にはっきりと効果があるならそれは(食べ物ではなく)薬」と言われています。

薬のように頼るのではなく、おいしくお食事に少しずつ取り入れてみて、もし変化が感じられたらラッキー!くらいの気持ちでいるのがちょうど良いのではないかと思います。

Ryo

Ryoも毎日福山の黒酢を使っています。せっかくの食べやすい黒酢なので、サプリよりもお食事で無理なく楽しむほうが、気持ちもハッピーになれる気がします。

福山の壷造り黒酢-歴史と作り方

鹿児島県霧島市にある福山町は壷造り黒酢のふるさと。
錦江湾に面した福山町は気温の変化が少なく、一年を通して温暖な気候。もともとはミカンの生産が有名だったそうです。この気候が黒酢づくりにも適しているのです。

福山町では江戸時代から屋外に壷を並べ、米を発酵させて黒酢を作ってきました。屋外の壷の中で発酵から熟成まですませてしまう製法は、世界的に見ても大変珍しいのだそうです。

黒酢を仕込むには、まず精米から米麹を作り、清潔な壷に蒸し米・米麹を重ねていき水を入れて紙と陶器でフタをします。

発酵に6か月以上、熟成に6か月を経た黒酢は琥珀色になり、年数と共に徐々に黒褐色に変化していきます。

霧島市はおいしい湧水が各所から湧き出ている地域。有名会社の黒酢も江戸時代から愛飲されている湧水で仕込まれています。なお、黒酢づくりは福山町が有名ですが、「鹿児島の壺造り黒酢」としての地理的表示(GI)では、霧島市福山町及び隼人町が生産地として指定されています。

霧島市内で作られた壷造り黒酢は、気候や水質など、さまざまな好条件が重なったまさに鹿児島が誇る特産品といえます。

鹿児島県霧島市福山町で黒酢を味わえるレストランはどこ?

福山町で黒酢料理が楽しめる、生産者のレストランを2件ご紹介します。
地図を航空写真にしてみると、黒酢の壷がたくさん並んでいるのがよくわかります。

黒酢レストラン 黒酢の郷 桷志田(かくいだ)

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