「ロータスティー(蓮茶)」の選び方とおすすめの淹れ方【バイヤー解説】

Ryo

グルメ食品バイヤーが、親友にもおすすめしたい食品を本音で紹介する「プロの口コミ」ブログです。

ベトナムの蓮茶は別名 “lotus tea”(ロータスティー)とよばれる、ベトナムの伝統的なお茶です。
蓮茶の味や作り方、おいしい入れ方などを詳しくお伝えします。

ロータスティーのおともにもおすすめしたい、スイーツの本音口コミ一覧はこちら。

目次

要注意!「ロータスティー」は3種あります

ロータスティーには、次の3つの種類があります。

■蓮の葉茶:蓮の葉を乾燥させてお茶にしたもの。
■蓮花茶:緑茶葉に、蓮の葯(やく・雄しべの部分)をまぜ、蓮の花びらと一緒に保管し蓮花の香りをうつしたお茶。ハスの花らしい優しい香りがします。お茶に香りをつけるための蓮の花びらは出荷時に取り除かれます。ジャスミンティーを使ったものや、蓮花自体を入れたものも。
■蓮芯茶:蓮の実の胚芽部分をお茶にしたもの。

「ロータスティー」「蓮茶」で検索すると、ネット上の食品まとめサイトやAIではよく誤った説明がされていますが、正しくは上の3種類です。

種類の違いを正しくおさえておけば、買った後に「なんで苦いの!?」といった悲しい事態を防ぐことができます。

Ryo

疲れたときにぴったりのお茶「蓮茶」。とくに「蓮花茶」は淡い花の香りが好きな方におすすめです。

ロータスティーはどんな味?

蓮の葉茶:葉っぱ感のある味わいです。後口に漢方のような香りが残るので、好き嫌いが分かれそう。

蓮花茶:おそらく日本人に一番おなじみの蓮花茶。ベトナムのお土産としても定番です。ハスのみずみずしく豊かな香りがお好きな方には特におすすめです。
カップに顔を近づけるとほのかに蓮花の香りがします。味わいは甘みとかすかな渋みのある優しい緑茶。後味は優しい甘さです。水出しロータスティーもまろやかな味わいで夏にとてもおすすめ。香料を使用していないロータスティーがよいでしょう。

蓮芯茶:苦みがあり漢方感も強いので、蓮の葉茶と同じように、こちらも好みが分かれそうです。

蓮花茶を淹れました。手軽なティーバッグもよく売られています。
Ryo

蓮花茶は色合いも淡く、見た目に涼し気なのもよいですね。

ロータスティーにはどんな効果がある?

ロータスティーにはそれぞれ、以下のような効能があると言われています。

■蓮の葉茶:ベトナムでは「不眠症の特効薬」と呼ばれていて、鎮静作用があるそうです。
■蓮花茶:香りを楽しむお茶ですが、新陳代謝をうながし美肌を保つ効能があるといわれています。
■蓮芯茶:こちらも蓮の葉茶と同じく安眠できると言われています。

また、身体にこもった熱を取り除いてくれたり、むくみを軽減してくれるとも。

Ryo

蓮花茶はとてもやさしい味わいなので、香りでもリラックスできるかもしれませんね。他の2種も実際に飲んでみると苦みや素朴な漢方感があるものの、どれもスッキリとした口当たりです。

ロータスティーにカフェインは含んでいる?

ロータスティー3種のうち、蓮の葉茶と蓮芯茶にはカフェインは含まれていません。蓮花茶は原材料に緑茶を使用しているため、カフェインが含まれます。

妊娠中の方など体質の関係で気になる方は、大切な身体のことですので念のためお医者様か販売店様にご確認ください。

ロータスティーの淹れかた

急須と茶杯にはあらかじめ熱湯を入れ、温めておきます。
温めた急須の中に蓮茶を入れ、 90度以上の熱湯を注ぎます。2分ほど待ち、温めた湯呑にお茶を注げばできあがりです。
ロータスティーは香りが長持ちし、何度も楽しめるのも特徴です。10回近くお湯を足せる場合もあるようです。
(待ち時間、淹れる回数などはお好みなどによります)

おすすめのロータスティー(蓮花茶)

地元ベトナムの人によると、ベトナム北部タイグェン省のタンクオンで取れる名産品のお茶と、ハノイの西湖で育てているバッハ ディエップ ロータスという品種を使用したお茶が、最も評判が良いそうです。

ベトナムは緑茶でも有名ですが、タイグェン省のタンクオン茶は他のお茶に比べて苦みが少なく、日本人にも飲みやすい味になっています。またバッハ ディエップ ロータスのなかでも、ハノイの西湖周辺で採れるハスの花は、香りが良いとのこと。

とはいえ、なかなか思い通りの産地、原材料のお茶を見つけるのは難しいもの。ジャスミンティーなどと同じように、安いものは香料を使っているものも多くあります。
買う場合は日本茶や紅茶を買うときのように、信頼のあるメーカー、お店、値段で判断するのもよさそうです。

こちらのロータスティーは人工香料不使用。ベトナムの大手メーカーPhuc Long社製です。コスパ感の良いロータスティーで、日本でも通販などで、比較的簡単に手に入ります。

Phuc Long社はベトナム国内でカフェチェーンも運営しており、スターバックスのようなおしゃれな店内で、各種ドリンクを楽しめます。

ロータスティー(蓮花茶)の作り方

摘んだハスのつぼみは小舟に載せて岸まで運びます。

一般的な蓮花茶は緑茶とベトナムのハス畑にできる蓮花おしべの葯(やく)を使って作ります。
早朝4時ごろ、ベトナムの生産者はハス畑に行き、まだ開かない蓮花のつぼみを収穫して回ります。

ハスは新鮮さが命。急いで持って帰ったハスの花は花びらを取り除き、中にたくさん生えている黄金色の葯だけを摘み取ります。必要な蓮花の数はロータスティーの品質によっても変わりますが、3kgのお茶に蓮の香りをつけるには、蓮の花と葯が1500個分必要だそうです。

蓮茶に使用するハスは日本でよく見かけるハスとは違い、まるでバラやシャクヤクのように、たくさんの花びらが雄しべを包み込んでいます。最も香りの高い開花直前の早朝に摘み取ることで、花びらで香りを包み守られた、質の高い葯が収穫できます。

緑茶とハスの葯、この2つを伝統的製法で熟成させ、蒸らしと乾燥を何度も繰り返し、蓮の花びらと一緒に保管し、香りを移して蓮茶が出来上がります。

疲れた時にもおすすめ

ロータスティーはハーブティーのなかでも、特に香りも味も優しく、まろやかなお茶です。
夏バテで疲れた時や朝のお茶にいただくと、さわやかな気分になりそうな味です。

今回の記事が、ロータスティー選びの助けになれば幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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